ポストSalesforceなビジネスモデル

2007年4月に郵政公社Salesforceを採用して普及に弾みが付いた?Salesforce。世間では"SaaS"は逆らえない流れになりつつあるように感じます。


SaaSの売りの一つは"初期投資の安さ"だと言われています。確かに「〜システム」をSIerに何億〜何千万円(〜何百万?)で発注するのに比べたら安いかもしれません。パッケージソフトですら数百万円単位です。
しかし、CRMだけで1ユーザー\7,500/月って安いですか?社員数30名の会社で\225,000/月の出費。私が社長だったらおいそれと首を縦に振れません。

しかも受託開発システムやパッケージなら長く使えば使うほど割安になりますが、月額料金であるSaaSにそれはありません。もっとも携帯電話のような長期契約割引プランなどはそのうち出てくるかもしれませんが…


となるとユーザとして望むのは"ハイブリッド型"ではないでしょうか?
まずはSaaSで利用してみて、良ければパッケージとして払い下げ…そんなビジネスモデルが成立する可能性はあります。このとき有利なのはすでにパッケージソフトとして提供してきたベンダーです。「パッケージが売れなくなりそうなので仕方なしにSaaS化した」そんな消極的な(ある意味日本的な)ベンダーが意外と健闘しそうな気がします。

そうなれば「パッケージではウチのやり方には合わないから」とか言って渋っていた企業も、試しに…と手を出し、あえなく"ウチ流"を翻すかもしれません。
ひそかに私は、SaaSが「カスタマイズに重きを置く日本的業務システムから脱却するためのきっかけ」になることを期待しています。