プロプライエタリへの回帰

ソフトウェアがオープンソースで公開されることが一般的な世の中になってきました。「ソフトウェアのコモディティ化」という言葉で表される通り、企業が自社のシステムを構築するにあたって一般的なオープンソースソフトウェアを組み合わせ、必要最小限のプログラムを作成する(あるいはSIer等に作成してもらう)のが現在の開発スタイルです。
しかしここでGoogle, Amazon, Salesforceなど、今のトッププレーヤー(企業)を改めて見てみると、実は自前でばりばりプログラムを書いていて、さらに非公開なものも多いことに気づきます。
例えばGoogleはサーバのOSにLinuxを採用しているそうですが、かなりの部分に手を入れていることは有名な話です。Salesforceのサービスは、いわば自社による開発環境の上に構築されています。ユーザがアプリの開発をしようとするとAPEXとかいう独自言語を習得しなければなりません。そして(こちらはオープンソースでの実装も試みられていますが)Google, Amazonを支える分散処理技術はもちろん両者が独自に開発したものです。
トッププレーヤーは自社の強みを増すためにコンピュータを使いこなし、そのために必要なプログラムを書く(当然既存のプログラムで事足りることはないから)。セカンドプレーヤーは皆がやっていること(顧客管理とか?)をやるために皆が使っているソフトを使う・・・ちょっと偏見が入っているかな?
さらに近年のクラウド・コンピューティングへの流れがソースコード公開の必然性をなくします。つまり、「(Web経由で自由にサービスが使えるので)ローカルにコピーする必要がない」「(例えばバグを修正したとしても)個人や一般企業レベルで運用できない/しても意味がない」というわけです。
個人的に「職業プログラマの技術力なんてそこそこでいいじゃない。スーパーな技術力はオープンソースで発揮すればいいよ」と思っていたのですが、今は「がっちり稼ぎたいならスーパープログラマの確保に熱心になるべき」という考えに変わりました。あ、もちろんスーパープログラマを確保するだけでなく、それを生かす企画力や、前代未聞なアイデアにGOサインを出せる経営者ももちろん必須ですよ?